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tomato nihilism

Twitter : @tomatonihilism

【PCゲーム】BLOOD : ONE UNIT WHOLE BLOODという「B」級FPSについて語る

動くものは殺せ

一人称視点で、まるで実際に人間が歩くような感覚で

ゲーム内の空間を動き回りながら、動くものは殺す。

いわゆるファーストパーソン・シューター(FPS)というジャンルを

歴史的とも言える勢いで全世界に普及したと言える、伝説のゲーム「DOOM」。

この大成功に続けとばかりに、

ゲームメーカー達がいわゆる「DOOMライク」なゲームを次々と世に送り出すこととなる。

DOOMのなう

初代DOOM(正確にはDOOM2)は根幹のシステムはほぼそのままに

ユーザー制作のゲームエンジン・オリジナルマップ・オリジナル武器などが

追加され続けており、今もなお遊ばれ続けている。

有志の制作ということもあってそれらは無料で配布されており、

しかし無料だというのに公式のそれと遜色ないハイグレードなものも存在する。

それほどの熱意は「今遊んでも楽しい」と思えるゲームでなければ生まれないだろう。

もちろん20年以上も前のゲームである以上、リアリティの面は今となっては乏しい。

だがゲームとしての完成度は、DOOMの時点でかなりの高みにまで届いていたのだ。

 

さてDOOMの後を追う側としては、これは大変なことである。

DOOMと間違って買ってくれたらいい」ぐらいの志ならどうでもいいのだろうが、

より面白くより売れる作品を作るために当時のメーカーは頭を悩ませただろう。

BLOODの個性と特異性

今回紹介するBLOODというゲームが、DOOMを超えていると言えるところはどこか。

 

DOOMライク」の中でも

後の世に語り継がれるレベルでヒットを飛ばした作品の1つとして、

「DukeNukem3D」(デューク・ニュッケム・スリーディー)が存在する。

タイトル通り、Doomでは疑似3D表現に留まっていた3Dでの表現を実現しており、

縦方向への視点移動や、障害物を乗り越えられるジャンプ、

階段やスロープに因らない上下移動が可能な高低差のあるマップ、

上空から不意を突いて襲い掛かってくる敵などといった要素がゲームに組み込まれた。

また多数のボイスで主人公デュークのダーティーさを前面に打ち出しているのも特徴で、

総じてただの二番煎じには留まらない個性を手にしたゲームだ。

 

前置きが長くなったが、BLOODもDukeNukem3Dと同じエンジンを用いて作られたFPS

DOOMと比較しての進化点も似たようなところだと言える。

しかしBLOODがぶっちぎりで他のFPSに勝っていると言えるのは、その雰囲気にある。

 

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ゲーム開始画面&デモの一幕。画面上の血溜まりから血がポタポタ垂れている。

一見安っぽい演出に見えるかもしれないがなかなかにおどろおどろしい。

フォントのデザインも秀逸だと思う。

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主人公ケイレブは自らが所属するカルト教団のボスである

チェルノボグという悪魔にいちゃもんを付けられ殺されるも

"I live...again!"の声と共に墓穴から復活。

チェルノボグへの復讐のために血みどろの戦いが始まる。

正直ストーリーに関しては明確な描写が少ないので有って無きが如く。

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カルト教団を相手取ることもあって、狂信者たちが主な敵となる。

彼らのボイスはラテン語・フランス語・サンスクリット語ベースのオリジナルらしい。

でもどう聞いても「むかつくおー!」って言ってる。

なお彼らは僧侶という扱いではあるがカルトなので銃を使うし一般人も巻き込む。

画面右部の巻き込まれた一般人に合掌。まあケイレブにも容赦なく攻撃されるんだけどね。

f:id:tomatoni:20161208132127p:plainケイレブが手にしているのはダイナマイト。

攻撃する時は火を付けて投げる。もちろん自分も爆風に巻き込まれるし、

遠投するために力を溜めている間に手元で爆発したら大惨事になる。

正面右側に見えるのはライフ回復アイテムである心臓(LIFE ESSENCE)。

正面左側に見えるのはゾンビの首。ゾンビを倒すと落ちる。これでサッカーが出来る。

 

全部書き出そうとすればスクリーンショットを撮るのが面倒くさい

とてもここには書ききれないほどに、

グロ要素もホラー要素ごった煮レベルで詰め込まれており

著名なホラー作品から引用された要素も多い。

というよりかなり「死霊のはらわた」シリーズの影響が強いらしい。

 

特にケイレブの台詞に関しては、

死霊のはらわた」シリーズの主人公であるアッシュのものが

そのまま引用されていたりもする。

実際キャラクター付けには十二分過ぎるほどの要素で、

非情さとダーティーさを引き立てる低く渋いボイスはしびれること受け合いだ。

 

ゲームとしてもFPS黎明期特有のリアリティのかけらもないプレイヤーの高機動力と

クセがあるものが多いが破壊力も高い武器群のおかげでかなり爽快感が高い。

一方で敵もまた一筋縄ではいかない一癖も二癖もあるヤツらばかり。

マップデザインもフリーダムな世界観が活きているためか様々な方向性のものがある。

粗も少なくはないが結果的にまとまった部類だろうとは思う。

 

そんなBLOODがSteamで買えると知ったのがつい2~3日前のオハナシ。

セールを待たずに勢いのまま買ってしまったわけである。

デフォルトの操作設定が今時のFPSのそれからかけ離れているだとか

日本語での攻略記事を探すのがほぼ絶望的だとかいった古いゲームならではの難もあるが

クラシックFPSに興味のある方は是非遊んでみてはいかがだろうか。

 

"I live...again!"

 

追記:ケイレブさん近影。

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